ぬくふわ -テディベアに恋をした-
「あ、穴から!!」

ひょこっと、目の周りが黒い動物が穴から頭だけを出している。

それを機に、他の穴からも次々に出てくる。

そのうち一匹が、全身穴の外に出た。

その子は太陽の方向に向かって、仁王立ちを始めた。


「ぷ、なにあの子!可愛いのにおもしろい」

私は思わず、その姿に笑ってしまった。

笑いながらその動物から目が離せずにいる私に陸くんは笑った。


「そんなに、ハマったの?」

「うん、かなり」

「えー、と、ミーアキャット?だって」


ミーアキャット。

私の頭の中で、猫(キャット)がミャーミャー鳴いている。

だけどあのミーアキャットは、どう見ても猫には似ていない。

私はまた、笑ってしまった。
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