ぬくふわ -テディベアに恋をした-
*第1章

謎のイケメンと私

「ただいまー」


誰もいない家に響く私の声。

誰も返事をしないってことわかってる。

私は自分を嘲笑いつつ部屋に入った。

薄いピンクに統一された部屋。

私は小さいときからピンクが大好きで、いつもピンクのものをおねだりしてたっけ。


さてと。

私は鞄を投げ出し、ベッドにダイブした。

「ただいま、みんな」


ベッドに並ぶのはたくさんのぬいぐるみ。

この前ゲームセンターで取ったばかりのウサギのぬいぐるみ。

雑貨屋さんでつい買ってしまった、豆腐のキャラクター。

なんといったか、昔大好きだったアニメのキャラクター。


そのほかにもたくさんいるけれど……。

一番のお気に入りはこの子たち。



「ただいま、チョコ、マロン」

ココアブラウンとキャラメルゴールドのテディベア。

私が五歳のとき、誕生日にお父さんからもらったぬいぐるみ。







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