天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
集う強者達
「母上…これを…」
天神学園、一般生徒達が寄り付かない校舎の一角。
浅黒い肌の巨漢男子生徒にチラシを渡され、某神様は目を細める。
「タイマントーナメント…とな?」
左が金色、右が黒の『オッドアイ』に映るその文字に、彼…いや彼女は何を思うのか。
「こんな茶番で最強が決められるものか!天神学園…いや、地球創世より最強は母上様に決まっておるのじゃ!」
赤髪、金色の瞳のなのじゃ少女が、チラシの『天神学園最強決定戦』のキャッチコピーを取り消せとばかりにまくし立てた。
そんな中。
「貴女は出場…しないのか?」
一人の男子生徒が、神様とその眷属達に歩み寄ってくる。
抜けるような白い肌、殆ど地につくぐらい伸びている薄青の髪。
「何じゃ!いまや母上とは疎遠になった眷属が何の用じゃ!」
神様を庇うように立つなのじゃ少女と巨漢男子。
しかし。
「よい」
神様は二人を下がらせた。
「わしが出たのでは、催し物の面白味に欠けるじゃろう…それにわしは『神』でな…いつ如何なる時も中立でなければならん…このような余興で己の強さなど誇示してはならんじゃろ」
「成程ね…その『余興』がどこまで我々を脅かすような強者を生み出すか…」
長髪男子は薄笑みを浮かべる。
「ここはひとつ成り行きを見守るとするか…」
天神学園、一般生徒達が寄り付かない校舎の一角。
浅黒い肌の巨漢男子生徒にチラシを渡され、某神様は目を細める。
「タイマントーナメント…とな?」
左が金色、右が黒の『オッドアイ』に映るその文字に、彼…いや彼女は何を思うのか。
「こんな茶番で最強が決められるものか!天神学園…いや、地球創世より最強は母上様に決まっておるのじゃ!」
赤髪、金色の瞳のなのじゃ少女が、チラシの『天神学園最強決定戦』のキャッチコピーを取り消せとばかりにまくし立てた。
そんな中。
「貴女は出場…しないのか?」
一人の男子生徒が、神様とその眷属達に歩み寄ってくる。
抜けるような白い肌、殆ど地につくぐらい伸びている薄青の髪。
「何じゃ!いまや母上とは疎遠になった眷属が何の用じゃ!」
神様を庇うように立つなのじゃ少女と巨漢男子。
しかし。
「よい」
神様は二人を下がらせた。
「わしが出たのでは、催し物の面白味に欠けるじゃろう…それにわしは『神』でな…いつ如何なる時も中立でなければならん…このような余興で己の強さなど誇示してはならんじゃろ」
「成程ね…その『余興』がどこまで我々を脅かすような強者を生み出すか…」
長髪男子は薄笑みを浮かべる。
「ここはひとつ成り行きを見守るとするか…」
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