天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
立たない。

立てない。

カウントは6まで数えられた。

まさか宜虎が、このままKO負けしてしまうのか?

騒然となる客席。

しかしカウント9と同時に。

「!!!!」

突如立ち上がった宜虎は、同時に抜刀、居合い抜きで斬りかかる!

これを獣の如き反射神経で回避するこはく。

それでも。

「っっっ…」

白のカッターシャツ、その腹部に横一文字の斬り傷が浅く刻まれた。

「ちと踏み込み足らずか…」

額から血を流しつつ、しかしそれを意に介した様子もなく呟く宜虎。

言うまでもない、試合続行だ。

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