天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
ギィンッ!

ぶつかり合う二振りの銘刀。

火花散る撃剣。

叩きつけられる鋼は、耳を劈くほどの金属音を立てて両者の間で踊る。

斬撃が見えぬほどの攻防。

「これを見切れるんですか」

「受け止められる女がいんのかい」

互いにその技量に惚れ惚れしつつ、剣速はますます増していく。

「兄上のあの剣を受け太刀できるの…?」

舌を巻く月姫。

「こはくの黄昏を真っ向から捌くか、あの小僧…」

目を見張る体育教師。

流派の威信をかけた戦い。

共に一歩たりとも譲らない。

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