天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
食らいかかる飛龍。

しなやかなこはくの動きも、こればかりは完全には回避できず。

「くぅっ!」

兼重の切っ先が、ちょうどこはくの脇腹を掠める!

掠める程度に留まったのは、こはくが回避を捨てて前に踏み込んだ為。

そして。

「野郎…!」

宜虎の肩口に黄昏を打ち込んだ為だった。

身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。

完全に避けられぬならば、せめて相討ちを狙ったのだ。

そして宜虎に打ち込んだ肩口は、かつて体育教師が決着の瞬間に打ち込んだのと寸分違わぬ位置…!

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