天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
二歩、三歩。

舞白が後退する。

「死神でも僕の鉛の弾は痛いのかい…?」

僕っ娘口調で小首を傾げる苺愛。

彼女は迷わず二度三度とトリガーを引く!

腹部の傷を庇い、三日月形の刃を盾にしながら後方に跳ぶ舞白。

その間も弾丸が頬に、肩に掠める。

「逃がさないわ」

間合いを詰めつつ射撃を続ける苺愛。

わざと銃口を下向かせ、床を撃つ!

床に当たった弾丸は、跳ねて。

「くぅっ!」

舞白の左足に命中!

「跳弾…!」

弾丸の反射角度まで計算しなければならない高度な技術。

それだけに回避は難しい高等テクニックだった。

< 156 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop