天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
舞白の足を殺したのは、無論機動力を削ぐ為。

足の自由を奪えば、回避さえ難しくなる。

即ち、棒立ちのまま苺愛の射撃を受け続けなければならないという事。

「降参をオススメ致す、舞白殿」

銃口を向けたまま言う苺愛。

「これ以上やっても勝機はなかろう?貴女ほどの者が理解できぬ筈もあるまい」

「…………」

傷を庇ったまま、無言の舞白。

白兎の君が血に染まり、微かに呼吸を荒げる。

鮮血に汚れてもその美しさがいささかも損なわれないとは…。

「まぁ女の死神は、その妖艶さに魅入らせている間に魂を刈り取るって言うしね…」

笑みさえ浮かべて。

「うぐっ!」

苺愛は舞白を撃った。

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