天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
今回はバトル路線だというのに、どんどん脱線し始めた。

そんな中でも、この人はいたってマイペースである。

静かにミルクティーを飲むのは、『白兎の君』こと3年の因幡 舞白(いなば ましろ)。

死神でありながら、血生臭い戦いの場とは無縁な美少女二十選選出者。

インタビュー時のドヤ顔は、不幸福姉妹を悶絶させたともっぱらの語り草である。

その妹の方と、席を共にしている舞白。

「どう思う?舞白先輩はこのトーナメント、誰が優勝すると思う?」

「さぁねぇ…」

不幸少女の手にしたトーナメントのチラシなど一瞥もせず、舞白は澄ました顔。

「私はそういうの、興味ないから…」

巷で彼女の正体を知る一部の生徒からは、『死神最強説』の声も挙がっている。

が、彼女もまた常人を超越しすぎてしまった者。

このような『小競り合い』に関心はないし、また首を突っ込もうとも思わない。

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