天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
舞白の腕の中で、強張った苺愛の力が抜けていくのが感じられた。

やがて…。

「因幡…?」

声をかける龍娘に。

「しーっ…」

舞白は人差し指を立てる。

「栗花落さんはようやく怖い夢から解放されて、幸せな夢を見ているんです」

見れば、舞白の腕の中で苺愛は目を閉じていた。

気を失ったのか、それとも舞白の言うように眠ってしまったのか…。

< 168 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop