天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
刃を交える前に確認すべき事は終わった。

両者微笑みさえ湛えて、後は開始の刻を待つ。

「それでは…これよりタイマントーナメント決勝戦を始める!」

審判の龍娘の声で、歓声はより大きなものとなる。

「両者悔いる事のなきよう、思う存分技を振るい、力を振るってくれ」

「……」

静かに頷く二人。

舞白とこはくの間に、殺気はない。

波紋一つ立たぬ、鏡面のように磨き上げられた冬の湖面のよう。

ただ、ピンと張り詰めた緊張感だけが漂う。

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