天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
「超人ですね」

距離を置いたまま舞白が呟く。

「超人?僕がですか?」

こはくは目を丸くした。

あんな大きな鎌を華奢な体で軽々と振り回し、残像まで披露して。

舞白の方が余程超人に思えるが…。

「いえ」

舞白は緩々と首を横に振る。

「人の身で、そこまで卓越した身体能力を発揮できる…人間は究極まで鍛えればそこまで強くなれる…人間としての枠組みを超えた強さ…武人としての理想形が、こはくさんなのかもしれませんね」

「誉めすぎですよ…照れるじゃないですか」

素直に舞白の評価を喜ぶこはく。

「時にこはくさん…」

舞白は微笑みを湛えたまま言う。

「敗北した事がないのだとか…」

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