天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
舞白の髪が、いつものリードグレイへと戻っていく。

「斬ったのは『因果』…幼き頃よりこはくさんを縛り付ける宿命、因縁、定め…そういったものを断ち切りました…」

魂を雁字搦めにする悪しきもの。

それを舞白は、便宜上とでも言うべきか…『因果』と呼んだ。

「最早こはくさんの魂を縛るものは何もありません…魂の救済は成りました」

いつの間にか彼女の手元から、大鎌も消える。

「後は貴女の心の在り様次第…ですが…」

そう言って舞白はチラリと隻眼の侍を見る。

「導くのは私ではありません」

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