天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
「ほほぅ、やるじゃねぇかきょうこの奴」

懐手に顎を撫でる宜虎。

夏休みに共に遊びに行った仲として、きょうこにも頑張ってもらいたい所だ。

そんな事を考えていた矢先に。

「おっと!」

突然襲い掛かる銘刀・死屍(ししるいるい)。

即座に一寸ばかり上総介兼重を抜いた宜虎は受け太刀する。

「…藤堂 平助の愛刀…」

鍔迫り合いの最中、小さく呟くのは骸南。

「ほぅ…刀に詳しいのかい?」

涼しい顔で返す宜虎に。

「刀鍛冶相手に…愚問!」

もう片方の手に握った鬼神丸国重を抜刀する骸南!

「っとぉ」

宜虎は常人離れした跳躍で後ろに跳び、この斬撃を回避した。

「二刀使いかよ…面倒臭ぇ相手だな…」

< 26 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop