天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
光の当たり方によっては黒や銀などにも見えるリードグレイの舞白の髪が、白に近い色に変貌する。

同時にユラリと動いた彼女の右手に。

「っっ!」

大鎌が握られていた。

身の丈ほどの柄と、三日月を、或いはギロチンを彷彿とさせる巨大な刃。

あのような重量兵器をどこに隠し持っていたのか。

そしてあの刃に捉えられたら最期、どのような結末を迎えるのか…。

「心配しないで丹下君…今日は『職務』じゃないから命までは取らない…けれど…」

ヒュン。

大きさに似合わぬ軽い音を立てて、死神の三日月が空気を裂いた。

「一週間やそこらは大人しくしておいて貰うわ…!」

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