天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
それは、どういう身体構造なのか。

細身で華奢な舞白が、あんな巨大な鎌を持ちながら瞬時に間合いを詰めてくる!

その動きは、原理を理解できていない龍太郎にさえ異質に思えた。

肉体の鍛錬とか、そういうものでは引き出せない動き。

高速移動というよりは瞬間移動に近い。

地面を蹴ると言うよりは、空間を滑るとでも言えばいいのか。

とにかく、スペシャルバカの頭ではとても解析不能な不可解な動きの後。

シュカン!と。

鎌が振るわれた。

その振り下ろしも尋常ならざる速さ。

振り上げた動きも、振り下ろした動きの終了も見えないまま。

「がっ!」

龍太郎の胸板が血を噴いた。

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