天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
最後まで武道家らしく戦いを捨てないか。

それもまた良し…か。

そう考えた舞白だったが。

「!?」

龍太郎は舞白に背を向けて走る。

龍太郎らしくもない。

逃げるのか?

しかしその先を視線で追った舞白は。

「っっ!」

驚愕する。

龍太郎が向かった先にいたのは雪菜。

そしてその雪菜に迫る、こはくの愛刀・黄昏!

黄みがかった刃渡りの長いその刃は、気弱な妖を討つ代わりに。

「うぐうっ!」

既に手負いとなった龍太郎の胸板に、×印を描くように斬撃を刻み込んだ!

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