天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
「余裕…ですか?」
「まさか」
ゆっくりと立ち上がるこはくに対して、茜もまた隙のない表情で返す。
「夕城の奥方に、余裕など微塵もある筈がない…二度も加撃の隙を与えてくれる筈がなかろう…故に距離を置いて様子を見たまでの事」
「慎重なんですね」
「好機と見れば手心は加えんがな」
苦無の逆手持ち。
再び黒装束の男は、こはくに襲い掛かる!
再度始まった鋼同士の二重奏。
撃剣の音が、まるで音楽の如く音色を奏で、客席で見ている龍太郎やきょうこ、クモノス、そして他の選手達を魅了する。
極上の演奏会だ。
「まさか」
ゆっくりと立ち上がるこはくに対して、茜もまた隙のない表情で返す。
「夕城の奥方に、余裕など微塵もある筈がない…二度も加撃の隙を与えてくれる筈がなかろう…故に距離を置いて様子を見たまでの事」
「慎重なんですね」
「好機と見れば手心は加えんがな」
苦無の逆手持ち。
再び黒装束の男は、こはくに襲い掛かる!
再度始まった鋼同士の二重奏。
撃剣の音が、まるで音楽の如く音色を奏で、客席で見ている龍太郎やきょうこ、クモノス、そして他の選手達を魅了する。
極上の演奏会だ。