天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
やがて、茜の放つ手裏剣が止んだ。

「これ以上貴女の美貌を血で汚すのも忍びない…」

(来る…!)

こはくはその台詞を、トドメを刺しに来る合図と読んだ。

しかしどこから?

この白煙の中では、全く読めない。

白一色の世界。

漂う煙の中、茜の動きを見る事は不可能に思えた。

いまだ無風のままの会場。

煙が晴れるのは当分先だろう。

そして晴れるよりも早くに、茜は勝負を決しに来る…!

< 56 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop