天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
トドメを刺しに来る段階で、茜は言葉を発しなくなった。

声から位置を特定される事を阻止したのだ。

どこまでも慎重。

この煙幕を、人間の力で吹き飛ばす事も不可能に近い。

茜は気配まで消しているという周到さだ。

最早打つ手なし。

結果。

「ぐはっ!」

袈裟斬りが、胸を斬り裂いた。









こはくの黄昏によって、茜が斬られたのだ。




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