天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
「……」

宜虎の感想にも何の感情も見せず、骸南は再び二刀の切っ先を向ける。

鬼屍。

恐らくは彼女の唯一無二の得意技なのだろう。

つまりあれを破れば、勝機はこちらに傾く。

「トーナメントで早くから手の内見せるのぁ好きじゃねぇんだがなぁ…」

兼重の柄を両手で握り締め、腰を低く落として。

宜虎は構えを取る。

「む…」

客席で見ていた体育教師が微かに声を上げた。

宜虎と刃を交えた彼は知っている。

「確か…藤原式一刀流・龍突閃…」

それは宜虎が彼と勝負を決する為に放った技であった。

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