天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅡ
床を滑るような急停止から。

「おぉおおぉおぉおっ!」

裂帛の気合と共に、またも左片手一本刺突!

大した集中力と体力だ。

縦横無尽に突進を繰り返す骸南の勢いは、衰えを見せない。

それでも、付け入る隙はある。

ダラリと腕を下げ、無形の位を見せる宜虎。

「戦意喪失か!」

ならばこのまま斬り飛ばすまで。

切っ先を向けて突っ込んでくる骸南に。

「いんや」

宜虎は薄く笑った。

「脱力した方が」

左片手一本刺突の切っ先を見極めて。

「回避しやすいんでな」

宜虎はヒラリと身を翻す!

「柳に雪折れなしってな」

< 76 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop