Are you ready ?
―――クラスマッチ当日。
『最近、依吹ちゃんの料理の腕、あがってきてるわね?』
「本当?やった!」
朝からお母さんに褒められて、テンションが上がる。
今日がクラスマッチということもあって、いつもよりも気合いを入れて手作ったお弁当。
もちろん、クラスマッチだから、栄養のバランスもばっちり!!
壱くん、喜んでくれるかなー?
ちょっとニヤけ顔になりつつも、自分の分と、壱くんの分を作った。
『――あら、何これ?依吹ちゃん、また作ったの?シフォンケーキ。』
「あっ、見たの?」
お母さんは冷蔵庫を開けたらしく、お弁当の盛り付けに入っている私のところへやって来た。
『壱くんに?』
「そう。今日はクラスマッチだし、それに――」
壱くんが優勝して、私のお菓子が食べたいって言われたら、すぐ出せるように…っていう意味もあるけど、
『何よ?』
「何でもないっ」
それはからかわれそうだから、お母さんには内緒。