Are you ready ?
ちょうどお弁当を作り終えたところだし、ナイスタイミングだ。
ガチャッ
「壱くん、おはよっ」
『いぶ、今日も可愛いね。』
「ッ…///」
エプロンを脱ぐ時間ももったいなくて、そのまま玄関を開ければ、壱くんの開口1番は口説きだった。
おはようって言ったんだから、おはようで返してくれればいいものを…っ
中々一筋縄じゃいかないところが、なんとも壱くんらしい。
『お腹空いた…。』
「朝ごはん出来てるよっ」
壱くんは朝ごはんを食べてこない。
壱くんが言うには、私の家で食べるために、朝は学校へ行く準備だけ済ませて私の家に来るんだとか。
それでご両親はいいの?と聞くと、一人暮らしだから、と返された。
高校生から一人暮らしなんて、贅沢だなって、その時は思った。