Are you ready ?



『イブの試合は午前中だよね?』

「うん、壱くんは、午後でしょ?」

『ぁあ。重ならなくてよかった。イブが頑張ってるの見れないなんて一番嫌だし。』

「い、壱くん…///」


家を出ると、早速壱くんの口説きのオンパレード。

朝なのに、もうすぐ寒い季節なのに、私の顔は真っ赤っか。


どんなに頑張っても、こんな壱くんには慣れないよぉーっ


『ま、重なってたら、俺は試合に出なかったまでだけど。』

「いっ、壱くん!それはっ…!!」


悪戯っ子のような顔して、軽くそんな事を言う壱くんに、私は思わず声を荒げる。


そんな、せっかく壱くんにやる気を出してもらったのに…っ


『冗談。可愛い、いぶ♪』

「も、もぉ…っ!壱くんの意地悪!!」


脅かさないでよ、全く…っ

一瞬、心臓止まるかと思った…!


大きな波が過ぎ去って、安堵する私とは反対に、壱くんはいつになく機嫌がいい。


『だって、試合に出なかったら、あの約束ナシになっちゃうし。』

「・・・へ?約束って?」


突然、壱くんが口にした“約束”という言葉に、少しイヤな予感を感じた。




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