Are you ready ?
「どっ、どうしたの?壱くんのクラスの応援は?」
試合前に、まさか壱くんが私のもとに来てくれるなんて思ってもいなくて、ただびっくりした。
『それは野獣が勝手にやってるから良い。それよりも、』
「??」
『緊張してるはずのいぶを癒すほうが、大事だろ?』
「っ――!?」
引き寄せられた瞬間、周りから歓声が起こる。
それは、他で行われている試合ではなく、抱き合っている私たちに向けられたもので――
えっ、
ちょっ――
何で私、抱きしめられてるの!?
癒すとは程遠く、私の心臓はピークに脈打っている。
はっ、恥ずかしいよ~っ///
なによりも、こんなシーンをクラスの子たちばかりでなく、この場にいる全員に見られているという事が、とても恥ずかしかった。