Are you ready ?
『あーぁ。独占欲の強い男が彼氏だと大変ね。』
「っ、美鈴ちゃん!」
それと同時に、後ろから美鈴ちゃんがやってきた。
なんだか美鈴ちゃんは不機嫌そう。
『負ければいいのに。』
「ちょっ、美鈴ちゃん…!」
私の隣にドカッと座って、足を組むなり、ぼそっとそう言った美鈴ちゃんは、これほどに無く恐ろしい。
まぁ…美鈴ちゃんは、この試合でお弁当を作るか作らないかが決まるんだもんね…。
同情の眼差しを送ると、ギロッと睨まれた。
怖いよぉー(泣)
『…ったく、なんであんなに必至になるんだか。』
「まぁまぁ。」
ご機嫌斜めの女王様のご機嫌取りは難しい。
確かに…壱くんのあの張り切りようは…私の想像以上だったりする。
「勝ってほしいなぁ。」
勝利のご褒美は何なのか分からないけど、勝てなかった私の分も、壱くんには勝ってほしいと思った。
私の一人言に何も言わなかった美鈴ちゃんも、きっと心の中では野獣さんを応援してるにきまってる。