Are you ready ?
「なんだかんだいって、美鈴ちゃんこそ野獣さんのこと好きじゃない?」
『な…っ?!///』
今まで思っていたことを素直に言うと、美鈴ちゃんは尋常じゃないほど顔を赤くさせた。
ふふっ、惚れた弱味って、こうゆうことだね。
「本当は美鈴ちゃんも勝ってほしいでしょ?野獣さんに。」
『…──勝って当たり前でしょ。』
照れ隠しのようにぼそっとそう言った美鈴ちゃんは、これまで以上に可愛らしかった。
まだ顔が赤い美鈴ちゃんを可愛がっていると、
『『『きゃぁあーーっ』』』
「!!?」
突如、体育館全体に歓声が響き渡った。
なっ、何事!?
あまりにも突然なことで、驚きを隠しきれない私に、美鈴ちゃんがボソッと『この鈍感娘が。』と言うのが聞こえた。
ちゃんと聞こえてるんだからねっ!?
しかも、私、鈍感娘なんかじゃないしっ!
失礼ね、美鈴ちゃんってば!!
『──見なさいよ、アンタの彼氏のご登場よ。』
「…あ。──って、美鈴ちゃんの彼氏もいるじゃん!」
体育館の選手控え室から出てくるユニフォーム姿の壱くんと野獣さんを発見。
野獣さんのことも言うと、いちいち言わなくていいとキレられた。