Are you ready ?




『――3泊4日分のお泊りセット持ってきて。』


・・・はい?


『あ、それと月曜の授業のテキストも持ってきてね。』


登下校中。

私の家の前で、壱くんは笑顔でそんなことを言い始めました。

送ってくれたんじゃなかったの!?


「あ、あの壱くん、一体全体…」

『ん?俺へのご褒美だけど…、ぁあ、言ってなかったね。』


ごめんね、とまったく反省の態度を示さないくせに謝る壱くん。

とびっきりの笑顔をしてる壱くんって、大概とんでもないこと考えて――


『今日から日曜まで、俺の家にお泊りね。』

「…へっ?」


私が?

壱くんのお家に?

お泊り?


「えぇえええっ!?」


この時、今までの人生の中で一番大きな声を出したと、我ながら思った。

近所のみなさん、大きな声を出してごめんなさい。



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