Are you ready ?




「あのねっ、壱くん!いきなりお泊りと言われても、準備が全くできてないし、」

『うん、だから、今やってきな?』

「えっ?あ、まぁ、そうなんだけど…。」


何とかお泊りはナシの方向に話を向かせたいけれど、壱くんの華麗な切り返しで逆戻り。


「で、でも!ほら、まだお母さんのお泊りの許可も取ってないし!!」


うん!

ナイスアイディア!私!


『何言ってるの?いぶ。』

「へ?」


マイホームのようにふるまう壱くんは、リビングのソファに腰かけこう言った。


『もういぶのお母さんには許可もらったんだけど?』

「―――ぇええええっ!?」


本日2度目の絶叫。

こんなこと、ある!?

根回しはやっ!!


『イブ、近所迷惑よ!』

「ごめんなさい…ってお母さん!」

『何?』


洗濯物を干していたお母さんがお叱りに駆け付けたついでに事の真偽を問う。


「私のお泊り許したって…本当!?」


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