Are you ready ?
見事にハートだらけのハンバーグを焼ききった私は、夕食を食卓に並べ終え、壱くんと一緒に食べ始める。
『…ん、美味しい!』
「ほんと?」
『うん、めちゃくちゃ美味しいよ。』
ハンバーグを一口食べた壱くんは、美味しいと言ってお箸を止めることなく食べ進めて行く。
今日、たくさん頑張ったから、お腹空いてたのかな?
と思いながら、私も一口、食べてみる。
(あ、美味しい…。)
ハンバーグなんて、お母さんと一緒にしか作ったことなかったから、一人でできるか不安だったけど、大丈夫だったみたいだ。
良かったー、最近料理のお勉強してて。
お弁当を作るというきっかけがなかったら、私は料理をお勉強しようなんて思わなかったはず。
そう思うと、きっかけをくれた壱くんに感謝の気持ちでいっぱいになった。
『いぶ、おかわり!』
「ふふっ、はーい。」
いきおいよく差し出されたお茶碗に、思わず笑顔がこぼれてしまう私だった。