Are you ready ?
着替えてみると、不幸中の幸いとでも言うべきか、Yシャツは壱くんサイズのメンズものだったらしく、太ももまで隠すことができた。
…その分、袖が長すぎて、手を袖から出すことができないけれど。
私にはハードルが高すぎるこの状況に、赤面しないなんてことは有り得なくて、壱くんの目も合わすことが出来ずに、あまり見ないでほしいと思いつつ、脱衣所から出て壱くんの前に出る。
「あの…壱くん?」
私を見るなり、ガン見して何も言わなくなった壱くんに、不安が募る。
やっぱり、幼児体系な私にガッカリし――
『ヤバい、ちょー可愛いんですけど。』
「・・・へっ…?んっ!?」
ポツリ、と何かを言った壱くんは、ポカンとしている私に向ってズンズンと近づいてくるなり、私の唇を奪った。
「っ、壱くんっ!?」
ちょっ、何がどうなってこの状況に!?
状況が呑み込めていない私を置いたまま、私の頬やおでこにキスをする壱くん。
とにもかくにも、ガッカリはしてない…?
『髪乾かそっか?濡れたままだと風邪引いちゃうしね?』
「あっ、うん!」
そうそう。
早く乾かさないと、Yシャツもどんどん濡れちゃうし。
ドライヤーのある場所に連れて行ってくれるのかと思って壱くんの後ろをついて行っていると、ソファに座っててと、リビングに戻されてしまった。