Are you ready ?
「……ぁの、壱くんっ…!」
『んー……?』
「そ…っの、は、離れ……っ」
『やーだ。』
「っ…!!」
校門をくぐると、グサグサッと私に送られる冷たい視線。(特に女の子たちから)
ぃ、壱くんには熱い眼差しを送ってるのに…っ!
この温度差は何ーーーっ!?
壱くんも壱くんで、腰に腕を回したまんま離れてくんないし…っ!!
「ぅう……何で睨まれるの………?」
私が何かした?
私だけ……どうして…
周りの皆が怖くって、泣きそうになる。
いや、もう涙は溜まってた。
『……いぶ、』
「ふぇ…っ?」
『泣かないで……ね…?』
「グズッ…ぃちく…っ!」
そんな私の変化を、壱くんは気付いてくれた。
涙を拭ってくれた。
さっきはセクハラされたけど……、
壱くんって、優しい人かもしれません。