Are you ready ?
それから、2度目の壱くんとの下校。
つないだ手から壱くんの体温が伝わって、すごくドキドキする。
この心臓の音…聞こえてないよね…?
恥ずかしさとドキドキと、嬉しさと。
いろんなものが入り混じって、壱くんに話しかけるなんてできそうにない。
だって、こんなにも壱くんのことを考えるので精一杯なのに――
『…いぶ、』
「っ、はい…?」
『いぶ…――』
「ひゃわっ…!!」
名前を呼ばれて、いきなりここは路上なのに壱くんに抱きしめられて。
へっ…こっ、これは…!?
私の脳内、大パニック中。
『好きだよ。』
「壱く――」
『だから、俺を好きになって?』
「――!!」
耳元で、誘われるようにそう言われる。
壱くん、何を――…、