Are you ready ?
『えーっ!?何それ、イブ、それっ…神埼の!?』
「っ…ぅ、うんっ」
『えーーっ!?』
鋭い美鈴ちゃんは、私が壱くんにお弁当を差し出したところをちゃんと見ていたようで、すっごく驚いている。
ま、まぁ…当然だよね。
美鈴ちゃん、私が料理下手なの、知ってるし。
『イブ、どうしたの?お菓子を作ってくるのならまだ分かるけど…、』
「っ…い、壱くんが、食べたいって言ったから…!」
『神埼、あんた…!!』
『え?いぶ、お菓子も作れるの?』
『ちょっと!?』
さすが、壱くんは美鈴ちゃんの鬼のような形相をさっと避けている。
しかもそれが当たり前のように。
壱くんって…本当にすごいなぁー…。
と、私は勝手に壱くんに感心を寄せていた。
『いぶ、俺にも。』
『は?』
「え…?」
『俺にも作って。』
この場にいる皆(壱くん以外)が固まった。
ほ、本当に言ってるの…?