Are you ready ?
『ってかさぁ~…俺にも作ってよ。』
『…は?』
『美鈴が作ったお弁当♪』
『嫌だ!絶対!!』
『何でだよ!?』
『面倒くさいんだよ!!』
ベンチでは、美鈴ちゃんと野獣さんが楽しそうに話している。
美鈴ちゃん、面倒くさいこと嫌いだもんね…。
きっとどんなに野獣さんが懇願しても、きっと美鈴ちゃんは作らないだろうなぁ…。
お弁当ほど面倒くさいことはないって、前に言ってたもん。
『…じゃぁ、掛けしようぜ。』
『・・・は?』
『来月、クラスマッチあんだろ。そんときに、俺バスケに出るんだわ。それで優勝したら――弁当作って。』
『なっ…――』
わー…
野獣さん、自信満々…!
『プッ…無理無理!絶対、無理だから!アンタ一人じゃぜっっったいに、無理!!!』
「・・・。」
それなのに、美鈴ちゃんは笑いながら全否定をしている。
ここからじゃ分からないけど、きっと今、野獣さんは傷ついた顔をしているに違いない。
だって、背中が淋しそうだもん…。