Are you ready ?



『面倒じゃん。』

「……!」


面倒臭がり屋さんがここにもまた一人…。

活躍できる、いいモノを持っているのに、それを使おうとしないなんて…、


「…ない、」

『ん?どうした?いぶ…』

「もったいないよ、壱くん!」

『!!』


私は運動音痴だから…すごく、羨ましい。

運動が出来るなんて、皆の役に立つチャンス。

私はいつも皆の足を引っ張る方だから…余計に、壱くんには出てほしいって思うんだ。


「私は…壱くんに出てほしい。壱くん、スポーツ上手なんでしょ?でも美鈴ちゃん言ってた。壱くんにはやる気がないって…。私、哀しかった。壱くんには神様から与えられた立派なものがあるのに、どうして遣わないんだろうって…。皆の役に立てるものなのに…。」

『い、ぶ・・・』

「私でよければ、何でもするから!壱くん、クラスマッチに出て?お願い…。」

『・・・。』


壱くんを見つめる。

皆、きっと待ってる。

壱くんがクラスマッチに出てくれること。

きっと心待ちにしてる。

だから…面倒臭いなんて言わずに、頑張ってほしいの。




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