Hurt〜傷〜
渉の過去
「アハハ…。もうっ、仁士さんったら〜」

「おいっ、渉。お前ちょっと公園で遊んで来い。7時の町内放送が鳴るまで帰って来るなよ」


そう親父に言われた。

今は5時半で、辺りはもう薄暗い。

中学生の息子に向かって、公園に行けなんて、酔っている考えとしか言いようがない。

しかし、これからこの二人が行う行為を考えると、この家には居たくなかった。

だから俺は、仕方なく公園へと向かった。

夕方の公園は昼間とは違い、カップルや子供連れがいなくて、慘然としていた。

これはもう小さい頃からの日常だ━━━…
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