Hurt〜傷〜
「まだ何か用ですか?」


俺は女の手をほどきながら、冷たく言った。


「えっとねぇ〜、今日渉くんのお父さん仕事で帰り遅くなるんだって…」

それでも女はめげずに俺に腕を回し、甘い声で話す。


「だからぁ、渉くん…しない?」


女は甘い猫なで声で俺を誘った。

親父の女のくせして、何俺を誘ってるんだ!?

呆れて言葉も出なかった。
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