Hurt〜傷〜
「あの、間違ってたらすみませんが…純ちゃんですか?」


その人はいきなり私の名前を呼んだ。

なんで名前を知ってるの?と初めは思った。

でもよく考えてみると、今日の待ち合わせしている人は、20歳の人だった。

私は、もしかしてと思い尋ねた。


「えっと…渉さんですか?」


そう言うと、その人はほっと安堵したように微笑んだ。


「良かった。人違いだったらどうしようと思ったよ」


そう言う渉さんを見て私は、なんだか似ているなって思った。


「私もです」


そう微笑む純を見て渉も、なんだか似ていると感じていた。
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