Hurt〜傷〜
「じゃぁ、どうして私にはメールしたんですか？」

「こうやって女の子と会うなんて予想外だったんだよ。
友達は友達で出会い系を楽しんでるみたいだから、俺はそろそろ退会しようと思ってたんだ。
そしたら今日純ちゃんの写メ見せられて、すごい可愛い子だったとか言われたんだ。
でも俺は出会い系なんかするつもりなかったから無視してバイトしてたんだけど、バイト終わって携帯見たらメールが入ってて、それが純ちゃんだったんだ」

「でも出会い系の女の子からのメールは無視してたんじゃないんですか？」

「そうだったんだけど、その友達が断るにしても待ってるって書いてあるから、行かないと可哀想とか言うんだよ。
待ち合わせの時間まであと少しだったし、その友達の口車に乗せられてここに来たんだ」

「そうだったんですか。
私はてっきり、普通の出会い系してる人みたいにホテルに行くことが目的なのかと思ってました。
でも渉さんはそういう人とは違うみたいですね」


純は安堵したようにそう言って笑った。

渉も純に釣られて笑った。
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