Hurt〜傷〜
純が財布を出した頃には、すでに渉が会計を済ませていた。


「私の分のお金、払いますね」


純はそう言って、財布を開いたが、渉はその行動を笑顔で制した。


「俺、一応社会人だし、高校生の女の子に払わせる訳にはいかないよ。少しは俺に格好つけさせてよ?」

「じゃぁ、お言葉に甘えて。ご馳走様でした」


純はそう笑顔で答えた。

そして二人は店の外へ出た。
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