【完】寂しい夜は、あなたに逢いたい。
*3* 大切なもの
捨ててしまってから、
やっぱり
捨てなきゃ良かった。
そう思う時がたくさんある。
手に入れた時は、
それは自分にとって、確かに大切なものだったはずなのに。
もし、それが物だったのなら、
「捨てないで」
と叫ぶだろう。
だけど、私たちは叫べない。
相手がどんな気持ちで、そうしたのかが分かるから。
だけど、
私は、君が相手だったら、叫べる。
なりふり構わず叫べる。
ワガママと思われてもいい。
君は一生変わらない大切なものだって、信じてるから。