【完】寂しい夜は、あなたに逢いたい。

「秀さん、姉ちゃんは、絶対泣かないから。ちゃんと言ってやってください!」



「え?秀君、なんの話?」



「あ…その……」



「頼みます!姉ちゃんのこと、ちゃんと考えてるなら、言ってやってください」



紫音は、秀に深く頭を下げた。



「天音、俺…東京の本社に転勤になったんだ」



「え…そう、なの?」



天音は、秀を見上げて、目を丸くしていた。

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