【完】寂しい夜は、あなたに逢いたい。

「え!?だって別れたんでしょ?」



「そうなんだけど…手を繋がれて、少しドキドキしちゃった私にも油断があったの。……それに」



秀は、あの時私に言おうとした。


まだ、私が『好き』なんだって。



もし、シオンが来ていなかったら?

あのまま、秀が、私を押し切っていたら?




「いまさら、だよね。本当」



私は体の向きを変えて、シオンと向き合った。


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