どうぞ馬鹿だと笑ってください。
5メートル程先で、何処の席が空いているかを探しているその人は、間違いなく、私が焦がれに焦がれていたその人で。
私が目を離せずにいると、彼も私に気付いたようで、私の近くへ歩いてくる。
「なにしてんの?」
「なにって、勉強…」
「一応勉強してんだねぇ」
なんて言いながら、私の隣へ腰掛ける。
そんな、さも当然のように。
心臓が、五月蝿い。
君が来てくれたら、勉強集中できるかと思ったけど、
手が震えて、なんにも字が書けないよ。
*どうぞ馬鹿だと笑って下さい*
(運命すらも捩曲げて、私の根気勝ち)
つづく、かも?