【完】短編集~幼馴染み~
『なぁ、紗季姉。
…俺だって、男だよ?』

『頼むから、俺を男として、見てよ…』

今にも泣き出しそうな顔の風馬を見て、

胸がギュッと締め付けられた。

…風馬が、男だと自覚させられた。

全てを話終えると、美琴は…
「まだ、分んない?」
「え?」
「あんた、すごく大事にされてんだよ、風馬くんに」
「大事…に?」
「泊まったとき、風馬くんの傍で寝てたんでしょ?普通の男なら、襲うわよ」
「お、おそ…っ//」
「風馬が紗季を大事にしてるなんて、目に見えるくらいわかるの」

今までの、風馬との思い出が…

頭を巡る。

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