【完】短編集~幼馴染み~
ほのかの家へ行き、夕飯を食べ茶碗を洗い終えた。
紅茶を飲んでいる時、ほのかに聞いてみた。
「ほのかさ、○×会社の柳瀬に好かれてるらしいな」
「あ~、柳瀬さんね。好かれてるかは分んないけど、食事とか誘われる」
「…お前、どうやって断ってんの?」
「家にもう用意してあるんで、ごめんなさいとか。今日は両親と会うんです、とか?」
「ふ~ん」
「柳瀬さんが、どうかした?」
「…一応、気をつけろよ」
「?うん」
こいつ…分ってないな。
…何も起きなきゃいいけど。
「じゃぁね、太一。おやすみ」
「おう。おやすみ」
もっと、ちゃんとほのかに言っとけば。
忠告しとけば。
あんなめに、合わずにすんだのだろうか。