【完】短編集~幼馴染み~
「実際、いっちゃんも嬉しいでしょ?モテて。嬉しくない人なんていないか。この前だって、学年一可愛い子に告白されて、鼻の下伸ばしてたもんね!」
違う、こんなことが言いたいんじゃない。

「んだよそれ。美亜、意味分んねぇ。別に鼻の下伸ばしてねぇし。今のお前と一緒に帰りたくねぇわ。じゃぁな」
嫌だ、行かないで…。

あたし、嫌だったもん。
いっちゃんが、遠くに行きそうで。
今のだって、嫉妬で…。
嫌、行かないで…、

行っちゃ……嫌だよ。

あたしはいつのまにか駆け出した。

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