【完】短編集~幼馴染み~
「ち、違う。宏也じゃ、ない」

気持ちに気付かされたから、
ドキドキが、止まんない。

「あ、あたしね。翼くんに言いたいことがあるの」
「ん?なに?」

あたしは深呼吸をし、翼くんの瞳をみつめ…

「…好きです…」

告白を、した。

「……え?」

「あたし…翼くんが、好きです」
「ちょ、待て。美月は、宏也が好きなんだろ?」

「…確かにあたしは、宏也が好きだったよ。
それは、まぎれもない事実で…。
だけどね、いつの間にか…翼くんを、好きになってた。
あたしのために、協力してくれて。
いつも、一生懸命で、優しくて。
明るい、眩しい笑顔が…大好きになってたの」

翼くんは、手で口元を押さえていた。

「え」

顔、真っ赤。


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